「副業したいけど、扶養から外れたらどうなるの?」
「確定申告って必要?なんだか難しそう…」
子育てしながら働く保育士ママにとって、副業とお金のことは気になるのに、調べるのはちょっとハードル高いテーマですよね。
実は私も、パート+副業を始めたときに同じような不安を感じていました。
この記事では、扶養の仕組みや確定申告が必要になる条件、安心して始めるための準備までをやさしく解説します。
「ちゃんと知らないから不安」
そんな気持ちを、少しでも軽くできますように。
【保育士・2児の母 tomako】
「おかえり」を言える働き方がしたくて、保育士×在宅ワークライターに。
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副業しても大丈夫?扶養と確定申告の“基本”を知ろう
私自身、パートで扶養内に働きながら副業を始めましたが、最初は「税金や保険、どうなるの?」と不安でいっぱいでした。
でも調べてみると、
・副業してもすぐに扶養を外れるわけではない
・確定申告が必要なタイミングはちゃんと決まっている
ということがわかって、気持ちがラクに。
“ちゃんと知らないから不安”って当たり前。
でも、知っておくことで「自分はどうしたいか」を選べるようになります。
【扶養の基本】”税金”と”社会保険”の違い
「扶養内で働く」ってよく聞くけれど、実は2つの制度が関係しています。
扶養内とは、配偶者(夫など)の健康保険や税金の優遇を受けながら、一定の収入範囲内で働くこと。
年収が一定額を超えると、その“扶養”から外れて、自分で保険料や税金を払う必要が出てきます。
① 税金の扶養(所得税・住民税など)
- 年収が一定以下(103万 ・2026年分から123万円)なら、夫の所得から控除が受けられる
- 自分に所得税・住民税がかからない範囲で働く、という考え方
② 社会保険の扶養(健康保険・年金など)
- 夫の健康保険・年金に「扶養家族」として入っている状態
- 一定の年収(106万・130万円)を超えると、自分で保険や年金に加入する必要が出てくる
【2025】副業ママが知っておきたい「〇〇万円の壁」まとめ表 一覧
名称 | 金額のめやす | どんな影響があるの? |
住民税の壁 | 約100万円 | 年収約100万円を超えると、住民税がかかる。※地域によって93〜100万円と差あり |
所得税の壁 | 123万円(※2026年分から) | 年収がこれを超えると所得税がかかるように。配偶者控除も使えなくなる可能性あり |
配偶者特別控除の壁 | 160万円〜201万円 | 年収160万円までなら配偶者控除の満額OK。それを超えると少しずつ減り、201万円超でゼロに |
社会保険の壁①(106万円) | 106万円 | 勤務先が大きくて働く時間も多いと、社会保険に入らないといけない。※2026年10月に撤廃予定 |
社会保険の壁②(130万円) | 130万円 | 年収が130万円を超えると、夫の扶養から外れて、自分で保険や年金に入る必要あり |
【2025】かんたん補足解説!
- 住民税の壁 → 年収が約100万円をこえると、住民税の通知がくるかも。非課税ラインは自治体によって異なり、93万円~100万円の範囲。
- 所得税の壁 → いまは103万円だけど、2026年分から123万円に上がる予定。
- 配偶者特別控除 → 年収160万円までは大丈夫。でもそれ以上だと少しずつ税金が増えるよ。段階的に控除額が減額、201万円超で控除消失
- 社会保険の壁(106万) → 働く時間が長くて会社が大きいと、106万円を超えた時点で社保加入が必要に(→2026年10月に撤廃予定)
- 社会保険の壁(130万) → パートと副業の合計で130万円超えたら、夫の扶養から外れるかも。社会保険の扶養判定では、交通費も収入に含まれるので注意!
扶養内で副業できる?どこまでOK?
副業しても扶養をすぐに外れるわけではありませんが、
収入額と収入の種類によっては “扶養の壁” に近づいている可能性があります。
収入の種類と影響
収入の種類 | 扱い | 確定申告の必要性 |
パート・アルバイトの給与所得 | 所得税・扶養に反映 | 原則あり(源泉徴収の状況による) |
ライター・イラスト・報酬など | 雑所得 or 事業所得 | 年間20万円超で必要 |
ポイント・アンケート報酬 | 雑所得扱い | 条件により必要になる場合あり |
確定申告が必要になるのはこんなとき
年間20万円を超える雑所得があると、確定申告が必要(扶養内でも)
副業で得た「給与以外の収入(報酬や原稿料など)」が20万円を超えると、
たとえ本業が扶養内でも確定申告が必要になります。
経費がある場合は、申告で“節税”になることも
パソコン代・通信費・書籍・取材にかかった交通費など、
副業に関係する支出は「必要経費」として計上できます。
経費が多い場合は、少額でも申告することで節税になることも。
書類提出のざっくり流れ
- 年間の収支を集計
- 必要なら「収支内訳書」作成
- 確定申告書を作り、2月〜3月に提出
今からできる“安心の準備”はこれだけでOK!
「まだそこまで稼いでないし…」という段階でも、
“使った経費”と“もらった報酬”を記録しておくことは、後々とても役に立ちます。
☑️ 使ったもの(PC・通信費など)をメモしておく
☑️ 報酬が振り込まれた日と金額を記録しておく
☑️ 「どの仕事で得たか」がわかるようにしておく
スプレッドシートやノートでも大丈夫。
あとで「やっておいてよかった!」と思えるので、最初から記録をしておくのがおすすめです。
扶養から外れるとどうなるの?
社会保険に自分で加入する必要が出てくる
これまで夫の健康保険・年金に入っていたママも、
扶養から外れると「自分で保険料・年金を支払う」ことになります。
雇用先で加入するパターンもあれば、フリーランスなら国民健康保険・年金への切り替えも。
「外れる=損」とは限らない
- 年収が増える
- 年金の受給額が将来的に増える
- 自立した働き方の第一歩にもなる
「いずれ扶養を外れてもいいかな」と思ったときが、
自分のタイミングで一歩踏み出すチャンスです。
【ポイント】
扶養内でいくか?外れてしっかり働くか?
家族やライフスタイルに合わせて選べばOK!
よくある質問Q&A|扶養・副業・社会保険のギモン解消!
Q. 副業の収入には社会保険料がかかるの?
→ 基本的に かかりません!
社会保険料は、原則「パートなどの給与収入」に対してのみかかります。
パート先で社会保険に加入している場合、副業収入(ライター・ココナラなど)には社会保険料はかかりません。
ただし、扶養内の人が副業で年収130万円を超えると、扶養を外れる可能性があるため注意が必要です。
確定申告が必要になる場合もあるので、収入の管理はしっかりしておくのが安心です。
Q. パート先で社会保険に入っていない場合、副業で扶養を外れる?
→ 収入が130万円を超えたら、扶養から外れる可能性があります。
この場合、パート先で保険に入れないなら、自分で国民健康保険・年金に加入することになります。
「パートと副業の合計で130万円を超えると、扶養を外れるかも」という点を、頭の片すみに置いておくと安心です。
Q. 社会保険に入るなら、どこで入るの?
→ 勤務時間や勤務先の規模によっては、パート先で社会保険に加入できる(週20時間以上・年収106万円以上・従業員51人以上などの条件)
パート先で加入できない場合は、個人で国民健康保険・年金に加入する流れとなります。
【注意点・補足】
・パート先や副業先が「雇用契約」による仕事で、かつ社会保険の加入条件(週20時間以上、年収106万円・130万以上など)を満たせば、その勤務先で社会保険に加入する必要があります。
・2026年10月には「106万円の壁(大企業等で週20時間以上)」が撤廃予定です。
・「副業収入が事業所得・雑所得」の場合は、社会保険料の対象外ですが、合計年収で130万円を超えると扶養から外れる点は変わりません。
むずかしい制度の話って、調べようとするとつまずきがちですよね。
でも、今の自分の働き方と、これからの選択肢を“ちょっと知っておく”だけで、
不安が少し軽くなることってあります。
焦らず、できることから。
わたしも学びながら、進んでいます。
まとめ|“知らないから不安”を“知って選べる”に変えよう
副業を始めたい、でも「扶養って?」「確定申告って必要なの?」
そんなふうに不安になって、あと一歩が踏み出せないママはたくさんいます。
でも、不安なのは「知らない」から。
知っておくだけで、“やる or やらない”を自分で選べるようになります。
私も、はじめはよくわからないまま副業を始めて、
「これって、あとで大変になる?」とモヤモヤすることもありました。
でも、少しずつ調べていくうちに、
「ちゃんと知っていれば、自分のペースで進めていいんだ」と思えるようになりました。
確定申告や扶養の仕組みは、決してこわいものではありません。
仕組みを知って、いまできる範囲から始める。
それだけで、あなたの働き方はもっと自由になります。
焦らず、自分のペースで。
副業を楽しみながら、自分らしく働ける道を見つけていきましょうね。
※この記事は、ファイナンシャル・プランナー3級を取得している筆者が、自身の経験と学びをもとに執筆しています。ご自身の状況に合わせて、必要に応じて専門機関の情報もご確認ください。