「扶養内で働きたいけど、結局“何時間まで”なら大丈夫なの?」
「年収の壁が変わるって聞くけど、自分に関係あるのかもわからない…」
そう悩む方は多いのではないでしょうか。
私自身、パートや派遣で働きながら、「この働き方で本当に扶養の範囲内?」と不安になったことがありました。
この記事では、パート・派遣で扶養内に収めるための「時間の目安」や「働き方の選び方」をやさしく解説します。
【保育士・2児の母 tomako】
「おかえり」を言える働き方がしたくて、保育士×在宅ワークライターに。
保育士の派遣・転職・副業・在宅ワークの選択肢を発信中♪
「106万円の壁」は、2026年10月に撤廃予定
勤務先の条件によって、「130万円の壁」と、「106万円の壁」があります。
この「106万円の壁」は、2026年10月に撤廃される予定です。
「106万円の壁」対象の方は、年収ではなく“週20時間以上かどうか”で社会保険の加入が決まるようになる見込みです。
▶︎自分がどちらに当てはまるのかわからない方や、お金のキホンから知りたい方は、こちらの記事からご覧ください♪わかりやすい表が載っています。
扶養内って何時間まで働けるの?【時給別に目安を解説】

「扶養内で働くなら、結局どれくらいの時間まで働けるの?」
これは多くの人が気になるポイントです。
結論からいうと、「月に〇時間まで」といった具体的な時間数の目安は、時給によって変わります。
扶養から外れないためには、年収をおさえる必要があります。
(※社会保険の扶養を前提にしています)
以下に、時給別で月に働ける時間数・週あたりの目安をまとめました。
時給別|扶養内で働ける勤務時間の目安(130万の壁)
時給(円) | 月収目安(円) | 月の勤務時間(h) | 週の勤務時間(h) |
1000 | 108,333 | 108.3時間 | 27.1時間 |
1100 | 108,333 | 98.5時間 | 24.6時間 |
1200 | 108,333 | 90.3時間 | 22.6時間 |
1300 | 108,333 | 83.3時間 | 20.8時間 |
1400 | 108,333 | 77.4時間 | 19.3時間 |
1500 | 108,333 | 72.2時間 | 18.1時間 |
1600 | 108,333 | 67.7時間 | 16.9時間 |
時給別|扶養内で働ける勤務時間の目安(106万円の壁)
※2026年10月撤廃予定(撤廃後は、週20時間)
時給(円) | 月収目安(円) | 月の勤務時間(h) | 週の勤務時間(h) |
---|---|---|---|
1000 | 88,333 | 88.3時間 | 22.1時間 |
1100 | 88,333 | 80.3時間 | 20.1時間 |
1200 | 88,333 | 73.6時間 | 18.4時間 |
1300 | 88,333 | 67.9時間 | 17.0時間 |
1400 | 88,333 | 63.1時間 | 15.8時間 |
1500 | 88,333 | 58.9時間 | 14.7時間 |
1600 | 88,333 | 55.2時間 | 13.8時間 |
高時給の派遣保育士さんなどは、少ない時間でも扶養内に収めやすいのが特徴です。
一方で、時給が低めの場合は週4〜5日働かないと収入が足りないこともあります。
また、通勤手当や残業代も年収に含まれるため、ギリギリを狙うのは注意が必要です。
勤務先の担当者と相談したり、月ごとに収支を記録するのもおすすめです◎
「扶養内」ってどういうこと?

「扶養内で働く」とは、配偶者(たとえば夫)の扶養に入りながら、自分もパートや派遣などで収入を得る働き方のことです。
ただし、「扶養」とひとことで言っても、実は2つの種類があります。
税法上の扶養
こちらは、いわゆる配偶者控除や配偶者特別控除に関するもの。
自分の年間所得が123万円以下であれば、配偶者の所得税や住民税が安くなる仕組みです。
※税法上の扶養(配偶者控除)元103万円は、2025年から123万円まで拡大しています。
ただし、これは“所得”(=収入から控除を引いた金額)です。
社会保険上の扶養
もう一つは、健康保険や年金などの社会保険の話です。
こちらは、年収130万円(106万円)未満であれば、配偶者の保険に扶養として加入できます。
ですが、130万円(106万円)を超えてしまうと扶養を外れ、自分で健康保険や年金に加入(=社会保険に入る)必要があります。
つまり、「扶養内=年収130万円(106万円)未満」に収めておくことで、保険料の負担を避けられます。
▶ 2026年に「106万円の壁」は撤廃される予定です
現在はパートや派遣で厚生年金や健康保険に加入する基準として「年収106万円以上」が目安になっていますが、これは2026年10月に撤廃される予定です(2025年6月13日法改正成立)。
これにより、短時間勤務でも社会保険に加入しやすくなる人が増える見込みです。
交通費も年収に含まれる?
よくある質問のひとつが「交通費は扶養の収入に含まれますか?」というもの。
答えは 「はい、含まれます」。
たとえば、時給計算だけで129万円ぴったりにしていたとしても、
通勤手当や残業代などが加わると、年収130万円を超えてしまうこともあります。
「思っていたより稼いでた!」と年末に焦らないためにも、
月ごとの収支管理や、少し余裕を持った働き方がおすすめです。
パートと派遣ではどう違う?【扶養内での働きやすさ】

同じ「扶養内で働く」でも、パートと派遣では働き方に違いがあります。
どちらも年収130万円(106万円)以内におさえれば扶養内で働けますが、
それぞれにメリット・注意点があります。
パート:シフトの融通が利きやすい
パート勤務は、比較的柔軟なシフト対応ができる職場が多いのが特徴です。
「週2〜3日だけ」「午前中だけ」「子どもの行事に合わせてお休みしたい」など、
家庭の都合に合わせた働き方がしやすい傾向にあります。
一方で、時給が低めなこともあり、扶養内に収めるには勤務日数を増やす必要が出てくるケースも。
派遣:時給が高く、短時間でも収入を得やすい
派遣保育士の場合は、時給1,300円〜1,600円ほどの求人も多く、
少ない時間でも扶養内ギリギリの収入を得やすいというメリットがあります。
「週3日だけ」「夕方までの短時間」など、限られた時間でしっかり働きたい人には向いている働き方です。
ただし、勤務先によっては「この日は必ず来てほしい」といったシフト指定があることも。
子どもの急な発熱や行事対応がしづらいケースもあるため、派遣会社のサポート体制や職場の雰囲気は事前にチェックしておくと安心です。
どちらがいい?は“生活スタイルとの相性”で決めてOK
- 「子どもの予定に合わせたい」「家のことを優先したい」なら → パート
- 「短時間で効率よく働きたい」「週2〜3日で収入を確保したい」なら → 派遣
自分と家族のライフスタイルに合った働き方を選ぶのが、いちばんのポイントです◎
扶養内で働くときの注意点とコツ

実際に扶養内で働くとなると、時間や収入をしっかり意識しておくことが大切です。
ここでは、私自身の経験もふまえて「気をつけたいポイント」をまとめました。
交通費や残業代も年収に含まれる
意外と見落としがちなのが、「通勤手当」や「残業代」などのプラス収入。
これらも年収に含まれるため、ギリギリを狙っていると予定オーバーになる可能性も。
たとえば「時給1,300円で月20日働いて、ちょうどセーフ」と思っていても、
交通費が毎月1万円あると、それだけで年間12万円も上乗せされます。
月ごとに“収支の記録”をつけておくと安心
「今月いくら働いたかな?」「このままだと130万円こえそう…?」
そんな不安をなくすには、シンプルな収支管理が効果的です。
私はスマホのメモ帳やGoogleスプレッドシートに「日付・時間・収入のメモ」を残すようにしてから、年末のドキドキがぐっと減りました◎
不安なときはプロの力も借りてOK!
もし「これは確定申告が必要?」「もう扶養外れてる?」と不安に感じたら、
税務署や会計ソフトのサポート窓口に相談するのもおすすめです。
▶︎【副業ママ向け】確定申告って必要?扶養との関係をやさしく解説
まとめ|無理なく、安心して働くために

扶養内で働ける時間数は、「時給」と「年間収入の上限(130万円・106万円)」から逆算することができます。
- 時給が高いほど、短時間勤務でも扶養内に収まりやすい
- 時給が低めなら、日数を増やして調整する
- 交通費や残業代も含まれるので、“ギリギリ”はちょっと注意
大切なのは、“自分の生活スタイルに合った働き方”を見つけること。
パートと派遣、どちらがいいかは、あなたの家庭の状況や気持ち次第でOKです◎
▶︎「週5短時間 or 週3長時間」で迷っている方は、こちらの記事もおすすめ